調査 / AIクローラー
独自調査

大企業はAI検索クローラーを拒否しているか?S&P 500の500社調査

500社のrobots.txtを調査。検索用、学習用、ユーザー操作による取得を区別し、曖昧なルールや取得不能なケースも公開します。

図01 / 調査の範囲500社すべてを同じ確かさで分類できるわけではない取得不能や曖昧なルールを、許可・拒否のどちらにも加えていません。
  • 分類可能302
  • 曖昧な内容・構文84
  • 取得不能95
  • ファイルなし(404/410)19

読めた366ファイルのうち64件は構文が曖昧。ほかにHTML等19件とサイズ超過1件。図の根拠データ ↗

調査対象企業
500
エージェント
8
明確に分類できたファイル
302

2026年9月26日取得 / 7月26日の固定コホート

証拠データを見る

「AIをブロック」の一言では分からないこと

GarminとSimon Property Groupの公開robots.txtでは、PerplexityBotに対する例外なしの全面的なDisallowを確認しました。一方、AirbnbとNorthrop GrummanはGPTBotとClaudeBotを拒否し、検索用エージェントには別のルールを設けています。

2026年9月26日、以前のllms.txt調査で使用した500社の企業ドメインを再調査しました。検索、学習、ユーザーの依頼による取得を分け、8種類のエージェントについて公開ルールを整理しています。

検索用・学習用・ユーザー操作による取得を分ける

検索用はOAI-SearchBot、Claude-SearchBot、PerplexityBot。学習用はGPTBot、ClaudeBot。ユーザー操作による取得はChatGPT-User、Claude-User、Perplexity-Userです。すべてのAI関連エージェントを網羅する調査ではありません。

図02 / 確認できた全面的なDisallowクローラーの用途ごとにルールは異なる特定のエージェント、または適用されるワイルドカードグループに、例外なしの全面的な拒否ルールがあった企業数。
OAI-SearchBot0
Claude-SearchBot0
PerplexityBot2
GPTBot5
ClaudeBot4
ChatGPT-User0
Claude-User0
Perplexity-User2

調査対象は500社で、明確に分類できたのは302社です。0件は「全社が許可」を意味しません。図の根拠データ ↗

ユーザー操作による取得は、通常のクロールと同じようにrobots.txtへ従うとは限りません。ここで数えているのは公開されたルールであり、実際にリクエストが拒否された回数ではありません。

確認できた企業とルール

全面Disallowを確認できた企業
エージェント企業
PerplexityBotGarmin; Simon Property Group
GPTBotAirbnb; Northrop Grumman; PG&E; Prudential Financial; Simon Property Group
ClaudeBotAirbnb; Fortinet; Northrop Grumman; Simon Property Group

一部パスだけの制限やAllow例外があるルールは含みません。FortinetのClaudeBotはワイルドカード規則による分類です。

根拠データを確認 ↗

FortinetのClaudeBotとPerplexity-Userは、エージェント名を指定した拒否ではなく、ワイルドカードグループの適用による結果です。企業別データには、その違いも記録しています。

OAI-SearchBotとClaude-SearchBotの全面的な拒否は、明確に分類できた302ファイルでは確認できませんでした。ただし、残る198社を許可扱いにはしていません。

曖昧なファイルを無理に二択へ入れない

Cadenceのファイルには、User-agentとAllowを同じ行に記した箇所がありました。意図を推測して許可とすることも、ワイルドカードへ落として拒否とすることも避け、曖昧として扱いました。

今回は先頭のスラッシュを欠くパス、完全なURL、所属グループのないルールなどを保守的に扱っています。1行でも構文に疑義があれば、そのファイル全体を曖昧としています。各クローラー固有の解釈を再現したものではありません。

方法と限界

対象は2026年7月26日に保存したS&P 500の503証券・500社の固定コホートです。9月26日時点の構成銘柄を改めて確定した調査ではありません。子会社や商品別サイトを網羅せず、保存済みの企業ドメインの/robots.txtを取得しました。

CitationWorksを名乗るユーザーエージェントで取得し、通常のリダイレクトを許可。タイムアウトは15秒、本文上限は512,000バイトです。AIクローラーへの偽装はしていません。時刻、HTTP状態、最終URL、本文ハッシュ、ルールの行番号を記録しました。

特定エージェントのグループをワイルドカードより優先し、同じエージェントの複数グループを統合。全面的なDisallow、例外付きの全面ルール、パス単位の制限を区別しました。404と410は「ファイルなし」、取得エラーは「取得不能」です。レビューはAI支援によるもので、独立した人手の二重コーディングではありません。

自社サイトで確認するなら

学習への利用、検索での発見、ユーザーが依頼したページ取得を分けて方針を決めるところから始めてください。robots.txtを変えただけでAIに推薦される保証はありません。実際のアクセス可否にはサーバーやCDNの設定も関わります。

この調査では、各社のAI上の露出、流入、売上への影響を測定していません。公開ルールを、露出を失った証拠として使うことはできません。

データと参考資料