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独自調査

AIのソフトウェア購入相談1,000回答に登場したリンク先

Gemini APIとParallel検索で、100の購入相談を各10回検証。回答がリンクしたサイトを集計し、企業サイトが競合の推薦にも登場する例を調べました。

FIG. 01 / ANSWER LINKS回答がリンクしたサイト各ホスト名へのリンクが含まれる回答数。全1,000回答が分母です。同じ回答に何度登場しても1回と数えます。
quickbooks.intuit.com109/1,000
salesforce.com90/1,000
sage.com82/1,000
shopify.com81/1,000
hubspot.com62/1,000
teamwork.com55/1,000
workforce.com45/1,000
adp.com42/1,000
breeze.pm40/1,000
gusto.com37/1,000

上位10ホスト名。複数のサイトが1つの回答に登場するため、合計は1,000になりません。図の根拠データ ↗

有効回答
1,000
購入相談
100
ホスト名
521

英語の質問を使った単一のAPI設定の調査。

元データを見る

上位にはソフトウェア企業のサイトが並んだ

リンク先ホスト名の集計では、QuickBooks、Salesforce、Sage、Shopifyが上位4件を占めました。quickbooks.intuit.comへのリンクは109回答、salesforce.comは90回答、sage.comは82回答、shopify.comは81回答に登場しました。

10カテゴリのソフトウェア購入相談を計100問作り、各質問をGemini 2.5 Flash-Lite APIに10回ずつ送信しました。検索にはParallel Turboを使い、質問には「可能であれば情報源へのリンクを含める」と明記しています。今回数えたのは、その回答本文に現れたURLです。

有効な1,000回答から、正規化後の異なるURLが949件、ホスト名が521件見つかりました。少なくとも1つのリンクを含む回答は994件です。これは今回のAPI設定で得た数字であり、一般向けAIアシスタントの通常の引用率ではありません。

追補:800件の回答が、確認したベンダーサイトにリンクしていた

9月28日、リンクの出現頻度が高い50ホスト名を追加で分類した。43はソフトウェアやサービスの提供企業、4は技術系メディア、1はアプリのマーケットプレイスだった。一次ページを確認できなかった2件は未分類のまま残した。企業のサイトであっても、その企業が回答内ですすめられているとは限らない。

追補 / 情報源の分類確認した情報源へのリンクを含む回答数1,000件の回答のうち、頻出上位50ホスト名へのリンクを集計。1件の回答が複数の分類に入る場合がある。
ベンダー800 / 1,000
技術系メディア100 / 1,000
マーケットプレイス14 / 1,000

上位50ホスト名に限定した確認であり、全521ホスト名の分類ではない。参照元の影響や、推薦に至った因果関係は測定していない。図の根拠データ ↗

この50ホスト名は828件の回答に登場し、ホスト名と回答の組み合わせ3,966件のうち1,568件を占めた。同じホスト名が一つの回答で繰り返されても1件として数えている。したがって「800件」は、確認済みのベンダーサイトを含む回答数の下限である。残る471ホスト名は、この追補の確認対象に含めていない。

企業が書いた比較記事や購入ガイドも、回答に付いたリンク先に含まれていた。自社ページに料金、対象顧客、利用条件、比較の根拠を明記することは、購入検討者にも役立つ。ただし今回の調査では、その編集によってAIでの露出が増えるかどうかまでは試していない。分類はAI支援による一次サイトの確認であり、人による独立した二重判定ではない。

競合をすすめる説明に、自社サイトがリンクされることもある

crm-02-01では、商談期間が長く、詳細な売上予測を必要とする50人規模のB2B営業チーム向けにCRMを尋ねました。回答はZoho CRMとMicrosoft Dynamics 365 Salesの説明の下に、SalesforceのB2B営業ツール紹介ページをリンクしていました。また、Zoho CRMとBoostUpの説明にはHubSpotの売上予測ツールの記事が登場しています。

回答crm-02-01:推薦された製品とリンク先
推薦された製品説明に付いたリンク
Zoho CRMsalesforce.com; blog.hubspot.com
Microsoft Dynamics 365 Salessalesforce.com
BoostUpblog.hubspot.com

リンクの配置を記録したものです。リンク先がその推薦の原因であることや、各主張を裏付けることは確認していません。

根拠データを確認 ↗

リンク先の企業名と、すすめられた製品名は一致していません。自社ドメインへのリンクだけを見ると、この関係は見えません。逆に、企業サイトへのリンクをすべてその企業の推薦として数えると、回答を読み違えます。

この例から分かるのは、どの説明にどのリンクが置かれたかまでです。各製品の説明がリンク先で裏付けられるかは全件検証しておらず、そのページが推薦の原因だったとも断定できません。

購入カテゴリが変われば、リンク先も変わる

給与計算ソフトを探す人と、分析ツールを探す人では、回答に出てくるリンク先も異なります。比較しやすいよう各カテゴリを100回答にそろえましたが、この配分は調査上の設計であり、市場の需要比率を表すものではありません。

FIG. 02 / CATEGORY COMPARISONカテゴリごとに異なるリンク先各カテゴリ100回答に含まれた、異なるホスト名の数。
CRM75
メール配信53
プロジェクト管理47
会計43
給与計算35
人事管理80
ヘルプデスク65
EC52
アクセス・行動分析63
サイバーセキュリティ59

質問は各カテゴリ10問を10回ずつ。ホスト名の多さは品質や独立性の評価ではありません。図の根拠データ ↗

集計単位はホスト名です。たとえばhubspot.comとblog.hubspot.comは同じブランドでも別に数えています。この図が示すのはリンク先の広がりであり、独立した発行元の数ではありません。

自社で使うなら、まず関係のある購入相談に絞って確認したいところです。全体集計で上位のサイトでも、自社のカテゴリではほとんど登場しないかもしれません。データページでは、元の質問と10回分の回答をまとめて確認できます。

検索側のURLと、回答本文のリンクを分けて数える

主調査でプロバイダーが返した情報源URLは、回答ごとに重複を除くと延べ5,000件でした。そのうち、同じ回答の本文にも現れたのは4,399件、88.0%です。同じページが10回答に登場すれば、この集計では10件と数えます。

残りはメタデータにはあっても、回答本文には現れなかったURLです。これらをすべて見える引用として扱うと、読者が回答で確認できるリンクを過大に数えてしまいます。今回の公開データでは、別の項目に保存しています。

本文のリンクも、主張の根拠ではなく製品への案内である場合があります。そのため、ここでは「回答リンク」と呼んでいます。調べたのは見えるURLであり、学習データ、内部の推論、推薦への因果的な影響ではありません。

検索設定も結果の一部です。今回はParallel Turboで最大5件の結果を取得し、検索結果を取り入れて引用するよう指示するプラグインを使っています。別の検索方法や一般向けアプリでも同じ分布になるとは限りません。

情報源のレポートに、何を載せるか

私なら、すすめられた企業とリンク先サイトを別の列にします。Salesforceの例のように、両者は一致するとは限らないからです。その隣に質問、回答日、ページのURLを残し、実際の文脈を確認できるようにします。

コンテンツを企画する前に、繰り返し現れるページを読みます。比較記事、製品ページ、サポート記事では応える需要が違います。ホスト名の件数だけでは、どの形式が登場したのか、内容が正確なのかまでは分かりません。

比較記事を作るなら、その質問で買い手が迷う点に答えたい。選ぶ際の違いを説明し、情報の出どころと適用範囲を明らかにする。その形式をまねれば引用される、と今回の結果から約束することはできません。

そのうえで、関連する同じ質問を継続して確認し、回答がどう変わるかを見ます。1回の登場は調べるきっかけになりますが、SEO施策が効いたことの証拠ではありません。

調査方法

10種類のソフトウェアカテゴリごとに、ブランド名を含まない購入相談を10問作成しました。各質問を独立したリクエストで10回送り、5つの選択肢、短い理由、可能であれば情報源のリンクを求めています。質問はすべて英語です。日本語版も同じ回答群を扱っており、日本語での別実験ではありません。

OpenRouter経由でgoogle/gemini-2.5-flash-liteを使用しました。temperatureは0.2、出力上限は1,200トークン、reasoningは無効です。こちらからシステムプロンプトや過去の会話は渡していません。検索プラグインはParallelのturboモード、最大5件。カテゴリ順を固定した5つのバッチを並行実行し、各バッチ内では1件ずつ送信しました。

最初の収集日は2026年9月23日です。4件はHTTP上では成功でも、終了理由がエラーで本文が途中までだったため除外し、後から同じ質問への代替回答を4件収集しました。公開対象は1,004件のプロバイダー応答から得た有効な1,000回答です。失敗した応答も調査記録に残しています。事前の3件の試行回答は含めていません。

URLは決まった処理で抽出し、AIを使って確認しました。ホスト名の大文字小文字、先頭のwww、フラグメント、末尾のスラッシュ、指定の追跡パラメータを正規化しています。異なるパスは別URLです。情報源の種類については一部のサイトだけを確認しており、全サイトの分類を前提にした件数ではありません。

同じ質問の繰り返しや、キャッシュされた検索結果による依存関係があり得ます。1,000回答は、独立した1,000の購入場面を意味しません。他モデル、一般向けアプリ、他言語、個人向け最適化、購入成果、サイト変更の効果は検証していません。

プロバイダーが報告した主調査の料金は、失敗した4件と代替回答を含めて1.4549米ドルでした。集計対象外の事前試行は別途0.0043米ドルです。それ以前の5件のネットワーク接続失敗では応答も料金情報も得られなかったため、無料とみなさず、予算上は別途0.75米ドルを確保しています。

元の回答を確認する

データページでは、有効な1,000回答を質問ごとにまとめています。回答本文、抽出したリンク、プロバイダーが報告した情報源URLを分けて表示しました。データをダウンロードし、図の元になった件数も確認できます。